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©Yayoi DEKI 「Bisexual」2017、木製パネルにアクリル絵具、H117xW117cm
 

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「Bisexual」(部分)

 

できやよい 個展 「Flags」

2017年5月20日(土)〜6月17日(土)
日月祝休廊
開廊時間:11:00-18:00(火/水/木/土)、11:00-20:00(金)
オープニングレセプション: 2017年5月20日(土) 18:00-20:00

 

できやよいは「日本ゼロ年」(水戸芸術館、1999年)や「六本木クロッシング2007 未来への脈動」(森美術館、2007年)などの展覧会を始め、「第7回建築展ヴェネツィア・ビエンナーレ」(2000年)、「第7回リヨン・ビエンナーレ」(2003年)などの国際展にも出展し、デビューから現在まで注目されてきたアーティストです。世界中に熱烈なファンを持つだけでなく、近年では金沢21世紀美術館、森美術館や高松市美術館のコレクションになるなど、公的な評価も着実なものとしてきました。約2年ぶりとなる今回の展覧会では「マイノリティ・フラッグ」を題材にした新作十数点を発表いたします。

 
 
できがここ数年取り組んできたのは、世界各国の国旗をモチーフにした「国旗シリーズ」です。ウルグアイ、アイルランド、フランスなどの国旗に使われている色彩をモチーフとして、それぞれおよそ120cm四方の画面にびっしりとフィンガースタンピングで色を乗せ、無数の顔を描き込んだ、一見ミニマルに見えますが、スペクタキュラーな作品となっています。フリーハンドで水平方向に画面に乗せられた様々な色は、風を受けたなびくようにも見え、近寄って見たときに気づく無数の顔は、その国や地域に息づく人々の生を想起させる、非常にアグレッシヴで魅力的な作品です。

 
   
引き続きフラッグに興味を持っていたできが今回のテーマに選んだ「マイノリティ・フラッグ」は、セクシャル・マイノリティなどの狭義の範囲でなく、過激な抗議活動で知られる動物愛護団体(動物は人間に対してマイノリティです)やパラリンピックなども含んだものです。

     
作風からも明らかなことですが、できは色彩に強い興味を持って制作を続けてきました。どんなフラッグにもその色や形に意味があるものですが、マイノリティ・フラッグには、国旗には通常使われることの少ないペールトーンが使われていたり、多様な人々の生や主張を擁護する目的で多彩な色が使われており、そこに強く惹かれたと、できは言っています。

 
 
この展覧会では、先に触れた動物愛護団体、パラリンピック、LGBT、Cupio Romanticなどのフラッグから想起した新作を発表いたします。また、そこには色とりどりの人の顔だけでなく、おなじみのパンダらしき動物の顔も描かれており、できやよいの永遠の「少女性」をうかがわせます。彼女の作品を「絵画」たらしめているもの、それは手法そのものだけでなく、溢れる色彩に表された快楽、イノセンス、そして呪術的とも言える細密描写から立ち上る、人間が秘めている根源的狂気のアンビバレンスであると言えるでしょう。

 

これまでの国旗シリーズから更に華やかに、目に鮮やかな作品をこの機会に是非ご高覧ください。