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冨谷悦子展「風蝕」

Etsuko FUKAYA

Etsuko FUKAYA

 

 

 

冨谷悦子は2006年に個展「棗菊(なつめぎく)」(山本現代、東京)にてデビュー後、同年Alllooksame? Tuttuguale? ArtChinaKoreaJapanArt exhibition(サンドレッド・レ・レバウデンゴ財団、イタリア)、2007年には、六本木クロッシング2007 未来への脈動(森美術館、東京)に参加、また今年の9月にCity Net Asia 2009(ソウル市美術館、韓国)に参加するなど国内外で活躍しております。

3年ぶりとなります今回の個展では新作銅版画とドローイングをご紹介いたします。
「生きているものを描きたい」という冨谷は動物の毛の一本一本、魚の鱗の一枚一枚、花弁の模様、色彩に富んだ蝶の羽の柄などひとつも省くことのできない要素と考えております。そこでより繊細な線を描くことができる銅版画(エッチング)を選び、出来る限り細かく描いていきます。「作品と自分との間にはレンズも邪魔」と言い、肉眼で目を酷使して出来上がった作品は、冨谷によって与えられた命を謳歌するようにのびのびとした生きものたちがそこら中に溢れています。

土の中を描いた新作の無題(27)には化石、アンモナイト、三葉虫のような生物から哺乳類、鳥、魚、植物はたまた空想上の生物までありとあらゆる種が同居しています。陸、海、空そして時代をも飛び越えた奇妙な取り合わせですが、冨谷によって刻まれた線や点は、そんな「ありえない世界」の違和感を全く感じさせない独自の世界観へと導くようです。

大きな作品が多い現代美術の中で冨谷の作品はほとんどが30x30cm以内の小さなものです。その中には濃縮された世界がぎゅっとつまっており、1つの作品を何時間見ていても飽きることがありません。
この機会に、冨谷悦子作品をじっくりとご覧いただければ幸いです。

 

 

 

Etsuko FUKAYA

 

 

 

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